落ち着けっ、落ち着くんだっ。
という感じデス。

20:57のお方
いえいえっ、気持ちはまーーったく同じですので、お気になさらずー♪
平穏や安泰というものは、自分自身のごくごく狭い範囲、それも見える部分に限っての出来事で感じられるものであって、すぐそこに潜む災いや迫りつつある悪意に触れないようにすることが、それを長続きさせる秘訣かもしれない。もっとも、それらは忘れ去られた自らの存在を誇示するかのように唐突に、かつ残酷に悲劇という鎮魂歌と共にその姿を見せるのであるが。
部屋には優雅なクラシックが、少しでもその殺伐とした空気を緩和しようとしているのか、ほとんどの人が大きいと感じられるであろう音量で流れていた。時代背景を誤り数百年さかのぼったかのように思わせる部屋の調度品や家具たち。そのほとんどがレプリカでないと知ったら、古美術商や歴史研究家たちは目を輝かせてこの部屋に殺到することは間違いなかった。誰一人として、再び生きて太陽の光を浴びることは出来なくなってしまうだろうが……。
そんな古いというだけが価値をもたせているのではなく技術的にも素晴らしい椅子を派手に吹き飛ばし、宙吊りになった体性をどうにか解消しようともがく人影。彼女はロープに吊るされてい訳でも何かに引っかかっている訳でもなく、一人の男の左腕に首を掴まれ不本意ながらその状況に陥っているのであった。
その男、部屋主は目にかかる茶色の前髪を煙草を持った右手で払いのけると、先ほど吸い込んでいた有害と判断されている煙を大きくはきだしつつ、落ち着いたトーンで話す。
「学習というものが欠落しているのか、それとも自分が痛みを負う訳ではないから無駄なことを何度も何度も繰り返すのか。そうやって有りもしない余裕を抱いて待っていろ。ここに来て散っていった全員の痛みを貴様に与えてやる。だが、残念なことに先約がいてな」
彼女を睨みつけてはいたが、その言葉は独り言のように遠く離れた誰かに語りかけるようであった。さらに違和感を増幅させるのが苦悶の表情であってもおかしくないだろう彼女が全くの無表情であり、逃れようとする動作とも相まって全てが不自然さを演出している。
「だから貴様は安心してブチ割れろ。地獄の淵に立った主を引きずり込む練習でもしておけ」
短くなった煙草を惜しむかのように一口吸い込むと、自由になった左手でこの部屋にしては珍しく真新しい透明の灰皿を引き寄せ、火を消す。そしてゆらゆらと立ち上る紫煙の中に“先約”の顔を思い浮かべ、思わず口元に笑みがこぼれるのであった。
鋭い牙を覗かせながら……。
住人が一気に二倍へと増加した日から数日間、その家はお互いのスペース確保や荷物の整理等で騒々しい日々が続いた。
まず、双葉のお姫様ベッドは問答無用で二階行き。部屋はリスドールとウィステリア共用で一部屋使用し、リビングには曜日ごとに分けられた家事分担表が貼り付けられたが、料理は得意なウィステリアがほとんど担当するため、残りの部分を均等に割り振る感じになった。
ただ、数日間で判明したことが一つ。
この家の“家事が出来ない破壊王”というありがたくない称号が接戦の末、双葉からリスドールへ移行したのである。とはいうものの、徐々に伊吹とウィステリアが代わりに手早く済ませてしまうことが多くなってきており、そのうちこの分担表はゴミ箱へと場所を移すであろうことは全員が予想していた。
そして今、伊吹の額に黒ヤギからの手紙が突き刺さっているのは、二代目家事が出来ない破壊王を双葉と同じ要領でからかいすぎた結末である。
「今回のヤツは何度も始末するのに失敗してるみたいだから、甘く見てると痛い目にあうかもねぇ」
「出かける前から痛い目にあってるんだけど……」
「あ゛ぁ?」
遠い目をしながら「何でもないです」と言う伊吹の額からぶすっと手紙を抜き、双葉は食後の熱い日本茶を飲みながら目を通す。伊吹はコーヒーを、あとの二人は紅茶というバラバラな組み合わせであったが、ウィステリアの淹れるものはどれも絶品であった。
「珍しく手当たりしだい暴れてるんじゃなくて、自分の敵を狙ってるのか。それにこいつは……」
「そう、今はもう残り少ない真祖だね」
ウィステリアが無言でぐいぐい差し出す絆創膏を唯一の味方だと感謝しつつ受け取っていた伊吹は、その言葉に反応し険しい顔付きになる。過去に五体もの真祖を狩っている彼であったが、そのどれもが凄惨さを極めるものだったからだ。
双葉にしても真祖と戦うのは初めてであり、自分の起源をたどるような不思議な感覚が湧き上がっていた。生まれながらにしてのヴァンパイア、そして方法は様々だが後天的に変化したヴァンパイア。そのどちらでもない中間的な自分。狩るべき者の力を基にして存在する自分。
しかし真祖を目の前にしてきっと、自分は彼らとは全く違う。そう言えるような気持ちが、以前とは違い双葉にはあった。
「よし! いくぞ、伊吹! 今日の服もお気に入りだから、絶対に無傷の勝利なのだ!」
「ありもしないセクシーさを強調されても、敵さんも困るだろうしな!」
何の才能もない自分の生きる証として受け入れた真祖を狩るという役目。嫌いだった自分がまだそこにいたら、ぶっとばしてやろうと思う伊吹であった。玄関を出て行くその顔には既に数発、殴られた跡がくっきりと刻まれていたのであったが。
ガンバレ!と声援を送っていただけるお方はブログランキングをべしっ!
テーマ : 自作小説(ファンタジー) - ジャンル : 小説・文学
という感じデス。

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いえいえっ、気持ちはまーーったく同じですので、お気になさらずー♪
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部屋には優雅なクラシックが、少しでもその殺伐とした空気を緩和しようとしているのか、ほとんどの人が大きいと感じられるであろう音量で流れていた。時代背景を誤り数百年さかのぼったかのように思わせる部屋の調度品や家具たち。そのほとんどがレプリカでないと知ったら、古美術商や歴史研究家たちは目を輝かせてこの部屋に殺到することは間違いなかった。誰一人として、再び生きて太陽の光を浴びることは出来なくなってしまうだろうが……。
そんな古いというだけが価値をもたせているのではなく技術的にも素晴らしい椅子を派手に吹き飛ばし、宙吊りになった体性をどうにか解消しようともがく人影。彼女はロープに吊るされてい訳でも何かに引っかかっている訳でもなく、一人の男の左腕に首を掴まれ不本意ながらその状況に陥っているのであった。
その男、部屋主は目にかかる茶色の前髪を煙草を持った右手で払いのけると、先ほど吸い込んでいた有害と判断されている煙を大きくはきだしつつ、落ち着いたトーンで話す。
「学習というものが欠落しているのか、それとも自分が痛みを負う訳ではないから無駄なことを何度も何度も繰り返すのか。そうやって有りもしない余裕を抱いて待っていろ。ここに来て散っていった全員の痛みを貴様に与えてやる。だが、残念なことに先約がいてな」
彼女を睨みつけてはいたが、その言葉は独り言のように遠く離れた誰かに語りかけるようであった。さらに違和感を増幅させるのが苦悶の表情であってもおかしくないだろう彼女が全くの無表情であり、逃れようとする動作とも相まって全てが不自然さを演出している。
「だから貴様は安心してブチ割れろ。地獄の淵に立った主を引きずり込む練習でもしておけ」
短くなった煙草を惜しむかのように一口吸い込むと、自由になった左手でこの部屋にしては珍しく真新しい透明の灰皿を引き寄せ、火を消す。そしてゆらゆらと立ち上る紫煙の中に“先約”の顔を思い浮かべ、思わず口元に笑みがこぼれるのであった。
鋭い牙を覗かせながら……。
住人が一気に二倍へと増加した日から数日間、その家はお互いのスペース確保や荷物の整理等で騒々しい日々が続いた。
まず、双葉のお姫様ベッドは問答無用で二階行き。部屋はリスドールとウィステリア共用で一部屋使用し、リビングには曜日ごとに分けられた家事分担表が貼り付けられたが、料理は得意なウィステリアがほとんど担当するため、残りの部分を均等に割り振る感じになった。
ただ、数日間で判明したことが一つ。
この家の“家事が出来ない破壊王”というありがたくない称号が接戦の末、双葉からリスドールへ移行したのである。とはいうものの、徐々に伊吹とウィステリアが代わりに手早く済ませてしまうことが多くなってきており、そのうちこの分担表はゴミ箱へと場所を移すであろうことは全員が予想していた。
そして今、伊吹の額に黒ヤギからの手紙が突き刺さっているのは、二代目家事が出来ない破壊王を双葉と同じ要領でからかいすぎた結末である。
「今回のヤツは何度も始末するのに失敗してるみたいだから、甘く見てると痛い目にあうかもねぇ」
「出かける前から痛い目にあってるんだけど……」
「あ゛ぁ?」
遠い目をしながら「何でもないです」と言う伊吹の額からぶすっと手紙を抜き、双葉は食後の熱い日本茶を飲みながら目を通す。伊吹はコーヒーを、あとの二人は紅茶というバラバラな組み合わせであったが、ウィステリアの淹れるものはどれも絶品であった。
「珍しく手当たりしだい暴れてるんじゃなくて、自分の敵を狙ってるのか。それにこいつは……」
「そう、今はもう残り少ない真祖だね」
ウィステリアが無言でぐいぐい差し出す絆創膏を唯一の味方だと感謝しつつ受け取っていた伊吹は、その言葉に反応し険しい顔付きになる。過去に五体もの真祖を狩っている彼であったが、そのどれもが凄惨さを極めるものだったからだ。
双葉にしても真祖と戦うのは初めてであり、自分の起源をたどるような不思議な感覚が湧き上がっていた。生まれながらにしてのヴァンパイア、そして方法は様々だが後天的に変化したヴァンパイア。そのどちらでもない中間的な自分。狩るべき者の力を基にして存在する自分。
しかし真祖を目の前にしてきっと、自分は彼らとは全く違う。そう言えるような気持ちが、以前とは違い双葉にはあった。
「よし! いくぞ、伊吹! 今日の服もお気に入りだから、絶対に無傷の勝利なのだ!」
「ありもしないセクシーさを強調されても、敵さんも困るだろうしな!」
何の才能もない自分の生きる証として受け入れた真祖を狩るという役目。嫌いだった自分がまだそこにいたら、ぶっとばしてやろうと思う伊吹であった。玄関を出て行くその顔には既に数発、殴られた跡がくっきりと刻まれていたのであったが。
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> 既に数発、殴られた跡がくっきりと
わははは。
伊吹さんがだんだん涙目になっていくのが想像
つくw
ありがとうございますー♪
仲良く?やってけたらと思ってマス。
>みうみうサマ
偏ってるなと思いつつも!w
もっとじっくりと書いてみたい気はするんですがねー。
個々のキャラクター性がよく出ているな、と実感しています。会話のテンポの良さも好きです☆
それに世界観やそれ以外の設定もとても出来ていて凄いと思います。そういうのって苦手なもので。
是非とも参考にさせて頂きますね!
あの、お願いがあるのですが。
よろしければこちらにリンクさせて頂いても構わないでしょうか?
こんな面白い小説をひとりでも多くの人に読んで頂きたいので、是非ともリンクに加えたいのですが。
お返事はすぐにでなくてもいいのでお願いしますね。
また遊びに来させて頂きますね。
今日は肩凝りがいつもほど酷くないので集中して読ませて頂くことが叶いました。
今日も長々と失礼しました、玖堂でした。
参考だなんてトンデモナイっ。登場人物は大量すぎるかなーとも思いつつ、そこが一番やりたいところなんですよね♪
リンクは大歓迎ですよー♪
駄文もいいトコなので本当に恥かしいのですが、よければバシバシと貼ってくださいませー。
いつでもお待ちしておりますー!肩こり癒しぱわーが駄文にあることを祈って!